現在は順調にトラリピを運用していますが、世の中絶対なんてものはありません。トラリピも同様で、こんな場合はやばいかも、と考えていることがあります。今回はトラリピで損失を出すかもしれないと考えられる状況について考えてみます。
トラリピは相場が一定であることを前提としている
トラリピで上昇相場だと考えれば買いトラリピ、レンジ相場であればハーフ&ハーフで設定しておけばほったらかしで勝手に稼いでくれます。しかし、想定を外れた場合は損切りを行うか、ひたすら戻るまで評価損に耐えるしかありません。
一回の利益が数百円から千円くらいと考えると、設定にもよりますが設定レンジを外れた場合に数十万円以上の損が出る可能性があるのは結構怖いです。
対策①
対策といえるかは微妙ですが、元本以上に利益を積み重ねることで元本割れを防ぐことができます。2020年の収益はコロナショックにより予想よりも大きくなりましたが、それ以外でも月平均15万円程度の収益となっていましたので年間約180万円(税金引き後、約144万円)とすると、現在の810万円の元本を約5年半で稼ぐことが出来ます。ここまで行けば元本分を引き出しても同額の余力を残せるし、そのまま運用するなら余力が倍に増えるので安心。または、収益は低くなりますが、セオリーとしてはトラリピの設定量を減らすことで余力を持つこともできます。

対策②
ストップロスの設定。ストップロスを設定しておけばレンジを外れた場合は速やかに撤退することで損失を広げないようにすることが出来ます。しかし、相場が急激に下落して瞬時に戻すフラッシュクラッシュが起こった場合には損失だけが残る結果になりかねないため、yamataは設定していません。

長期的にはスワップのマイナスが積み重なるため短期間の設定のみですが、ストップロスの代わりに持っているポジションの同数の反対売買を逆指値で設定しておくことも有効かなと考えています。
トラリピは常に一定の評価損を前提としている
上昇相場で買いトラリピのみ設定している場合はほとんど評価損が無い状態となりますが、相場が反転した場合、また、レンジ相場でのハーフ&ハーフ戦略においては、レンジの端にあるほど評価損が増えている状態となります。トラリピは評価損があることを前提としているため、そこを理解していないと不安になって評価損増加→損切→相場反転→後悔 となってしまいます。

その時の含み損がどれくらいになるのかはトラリピ注文画面にある「トラリピのリスク試算」でわかります。これを元にどれだけの評価損となるか確認しておくと精神衛生上もいいと思います。

また、トラリピメニューから「ツール」のリスクシミュレーションで、すべての通貨ペアでレートの変更、ポジション変更などでの評価損益等の状況変化をシミュレートすることが出来ます。

マイナススワップ
トラリピはマイナススワップが大きいため、通貨ペアと売買の方向によっては長期にポジションを持っているとかなりマイナスが大きく積み重なっていきます。過去に米ドル円においてマイナススワップが1万円弱まで積み重なったため損切を行ったこともあります。ハーフ&ハーフでレンジを広く設定する場合は成立から決済まで長期に建玉を持つ可能性があるため、特にマイナススワップの蓄積に注意が必要です。
対策①
マイナススワップの大きい通貨は広い範囲のトラリピ設定を行わない。またはその通貨ペアを設定しない。
対策②
スワップの有利な方向を多めに仕掛ける。例えば米ドル円100-110円の範囲でハーフ&ハーフを仕掛ける場合は通常100-105円を買い、105-110円を売りとすると思いますが、100-106円を買い、106-110円を売りとする。

ただし、この方法だとレートが下がった(米ドル円だと円高方向)へ動いた場合、買いトラリピの含み損が大きくなるため注意が必要です。
もしかしてトラリピを行うより想定レンジの上下限で普通に裁量で買い/売りを仕掛けていたほうが間違いないんじゃないかと考えたりもしましたが、過去の自分の傾向から黙って保有しておくことが出来ないので自動売買が合っていると思っています。
まとめ
ここでは、トラリピのリスクについて書いてみましたが、トラリピは想定レンジを外れると一気にマイナスとなるリスクを抱えています。同じ設定であれば運用期間が長くなるほど収益が積み重なり安全域が広がります。リスクを取りたくない場合は、少額から始めて利益が積みあがってからさらに追加設定するほうが安心です。
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